ヴィヴァルディ「四季」
アントニオ・ヴィヴァルディの「四季」は、イタリアのバロック音楽の最高傑作。ヴィヴァルディは、この画期的な作品で、自然を賛美する言葉のような音楽を作り上げました。魅力的で牧歌的、荒々しくて御しがたい、そして生命を肯定したかと思うと全滅させる、といった自然の多くの面について、ヴィヴァルディは音楽を通して語ります。この音楽の演奏に、カラヴィタ教会として知られているローマのサン・フランチェスコ・デル・カラヴィタ礼拝堂ほどふさわしい会場はありません。ヴィヴァルディのこの感動的な代表作で、自然を、そしてバロック音楽をお楽しみください!
牧歌的な町、マントヴァに滞在したことをきっかけに、ヴィヴァルディはこの「四季」を1720年代に作曲し、自然の多くの美しい面を永遠のものにしました。この「四季」(またはイタリア語でLe quattro stagioni)は、それ以来、イタリアのバロック音楽の代表作とも、作曲家自身の代表作とも定義されるようになりました。毎年巡ってくる季節とその不変のサイクルを捉えることで、ヴィヴァルディは4つのヴァイオリン協奏曲に通ずる褪せることのない美しさを表現し、世界に不朽の名作として残しました。
初演から「四季」は熱狂的な賞賛を受けました。イタリアの田園地帯の風景やそこで聞かれる音からインスピレーションを受け、ヴィヴァルディは、迫りくる嵐、羊飼いのつぶやき、鳥のさえずり、秋祭りで酔った踊り子たち、火が燃えさかる冬の暖炉、その他多くの自然や季節を感じさせるものをオーケストラで表現しました。音楽に表された1年のサイクルを通して、聞く者は、作曲家ヴィヴァルディの存在感に純粋な畏敬の念を感じずにはいられません。
本格的バロック様式のローマのカラヴィタ教会で、弦楽器五重奏とハープシコードで構成されるアンサンブル Opera e Liricaの演奏により、天才ヴィヴァルディのこの「四季」がお楽しみいただけます。才能あふれる演奏家たちは、フルオーケストラの音楽をシンプルなアレンジでお届けします。そこには、ヴィヴァルディの独創性が光り、どなたの耳にも各テーマとすべてのインベンションが快く響きます。時代を超越した音楽が、時代を超越した会場で演奏されるこのコンサート、どうぞ心ゆくまでお楽しみください。