ローマ・オペラ・チケット

ローマオペラ座


I (Palchi centrali plt 1-2 Ord avanti), € 207
II (Poltronissime di Platea), € 195
III (Poltrone di Platea), € 183



アンナ・ボレーナ、G.ドニゼッティ

アンナ・ボレーナ、G.ドニゼッティ

ガエターノ・ドニゼッティは、よりシリアスなテーマに目を向け始めた時、すでにオペラ・ブッファの巨匠としての名声をほしいままにしていました。英国テューダー朝の裁判に焦点を当て、1829年に「ケニルワース城のエリザベッタ」を作曲、そこそこの成功を収めました。そして、時をおかずして英国の歴史を探求し続け、わずか1年後には「アンナ・ボレーナ」を世に送り出しました。この歴史的ドラマは、彼の新境地を開く作品になりました。今回、ローマのオペラ座で上演されます。

ドニゼッティは、初めてシリアスなオペラを作曲するにあたり、完全にフィクションに頼ることをせず、歴史的な出来事と実在の人物を題材に選びました。英国のヘンリー八世の妻、神秘的な魅力をたたえたアン・ブーリンが、ドニゼッティの心を捉え、創作欲をかきたてました。台本作家のフェリーチェ・ロマーニが、イッポリト・ピンデモンテの「エンリーコ八世、またはアンナ・ボレーナ」やアレッサンドロ・ペーポリの「アンナ・ボレーナ」など、アンの生涯を描いた文学作品をもとに、イタリア語の台本を書きました。

ドニゼッティの「アンナ・ボレーナ」は、アン・ブーリンの人生とその生きた時代を架空のバージョンで表現し、ヘンリー八世との結婚にまつわる有名な史実を全く逆に描いています。この作品中のアンは、自己を犠牲にする純粋な女性。女王の座に目がくらんで真実の愛に背を向けたことを後悔しています。宮廷ではスメトン卿もペルシ―卿もこの不幸な女王に心を寄せていますが、それは勿論国王の目にとまります。

ヘンリー八世はアンの秘密の求愛者に対して罠をしかけ、彼らは意図せずしてアンを巻き込んでしまいます。これにより、国王はジェーン・シーモアと結婚することになり、アン・ブーリンは、不幸な運命に立ち向かうことなく、英国の君主制を存続させるため、それを優雅に受け入れて死んでいくのでした。

「アンナ・ボレーナ」のようなロマンチックな歴史の捉え方は、刺激的なオーケストラ演奏があってこそうまくいくものですが、ドニゼッティはまさにそれを見事に表現しました。アリア、恋と争いのデュエット、アンサンブルの数々が計算された順序で続き、ストーリーを展開します。どの歌も、登場人物の緊張感を見事に表しています。

主人公アンナの歌は、純粋さ、気品、寛大さを表し、メゾソプラノのジョヴァンナ(ジェーン・シーモア)のメロディーといい釣り合いがとれています。刑務所の2シーンは、それぞれ人物の音楽表現と劇的とも言えるオーケストラの傑作と言えましょう。

この「アンナ・ボレーナ」は、1830年12月26日にミラノのカルカーノ劇場で初演され、その成功は、ドニゼッティの巨匠としての地位を揺るぎないものにしました。




image ローマオペラ座 / Silvia Lelli / Teatro dell'Opera di Roma