Trittico Contemporaneo ― 現代バレエ3部作
今シーズン、コスタンツィ劇場ではモダン・バレエの三重奏が開催されます。世代の異なる3人のスターの作品が一挙に楽しめる「Trittico Contemporaneo ― 現代バレエ3部作」。ウィリアム・フォーサイス、パトリック・ド・バナ、ジュリアーノ・ヌネスの3本立ては、めったにない素晴らしいイベントです。
幕開けはウィリアム・フォーサイスの「Playlist (Track 1, 2)」。2018年、イングリッシュ・ナショナル・バレエ団のために創作されました。このモダン・バレエは、音楽がすべてヒップホップであることを特徴としています。フォーサイスの実験的で独創的な性格に従って、この作品もヒップホップの当たり障りのない模倣ではありません。12人の男性ダンサーが初めはクラシックのフォーメーションとリズムのパフォーマンスを展開し、その後、音楽のテンションの高まりに合わせて、どんどんワイルドな動きに移行します。最終的には、ミュージックビデオのような、またネオクラシカルのダンスのような、タイトで見ごたえのある約10分のバレエ作品になっています。
次はパトリック・ド・バナの「Windgames」。原色を基調とした幽玄な衣装で、存在の軽やかさを探求します。ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーの音楽にのせたパフォーマンスは、クラシックとコンテンポラリーのユニークな融合を感じさせてくれます。「Windgames」は2013年にウィーンで初演されて以来、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの各地で公演され、そのたびに成功を収めてきました。ド・バナは、このショーをいくつかの段階に分けて、それぞれ世界の異なる場所で創作しました。段階を踏んだ創作過程は、最終的な作品を通して輝きを放ち、人と人をつなぐというこの作品のライトモチーフを強調しています。
最後のジュリアーノ・ヌネスの「Women」は、この振付家らしい作品です。たびたびコラボレートしているアレクサンダー・マッケンジーの音楽とともに、独自のペースで流れ、視覚的にも音楽的にも刺激的な体験をもたらしてくれます。前2作と合わせたローマ歌劇場での「Trittico Contemporaneo」を、この「Women」は力強く美しく締めくくります。