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    ロベルト・ボッレ アンド フレンズ, カラカラ浴場

    ロベルト・ボッレ アンド フレンズ, カラカラ浴場

    ロベルト・ボッレほど、“エトワール”と呼ばれるのに、ふさわしい人はいないでしょう。1975年に、カザーレ・モンフェッラートで生まれ、弱冠12歳にしてミラノのスカラ座のバレエ学校に入学。その3年後には、あのルドルフ・ヌレエフによって、「ベニスに死す」のタジオ役に抜擢されました。その後の活躍ぶりは、知らぬ人はありません。

    ボッレは、マリインスキー、ロイヤル・オペラ・ハウス、メトロポリタンといった一流の舞台に出演。ロメオ、くるみ割り人形の王子、ジークフリートなど、バレエの重要な役の多くを経験しています。さらに、バレエ以外の分野にも活動を広げ、1999年にはユニセフの親善大使に任命され、その13年後には、イタリア文化への貢献によりイタリア共和国功労勲章を授与されています。

    「ロベルト・ボッレと仲間たち」は、クラシックとコンテンポラリーのバレエの代表作品を集めたガラ公演。2000年より世界中で公演されています。ボッレだけでなくバレー界の国際的スターが登場します。さらにボッレは、自分が踊るだけではなく、ダンサーの選抜も手がけ、公演が忘れがたいものになるようなロケーションも選んでいます。こうした観点から「ロベルト・ボッレと仲間たち」は、他のバレエ公演とはひと味違ったものに。バレエが公演されるとはとても思えなかったような場所に、観客を招待します。イタリアの例だけをとっても、コロッセオ、ミラノのドゥオーモ広場、ヴェニスのサン・マルコ広場、ヴェローナのアリーナ、そしてに、91年からはカラカラ浴場がボッレのすばらしいショーの舞台となっています。

    2015年、ボッレは「Viaggio nella Bellezza(美への旅)」という写真集を出しました。この写真の中で、ボッレの肉体は、イタリアの代表的なモニュメントの一部となっているかのように見えます。「ロベルト・ボッレと仲間たち」でも同様に、この偉大なプリモ・バレリーノは、一瞬にして飛び去るにもかかわらず、公演を行うスペースの一部となり、私たちの人生という大きなものの一部となる、彼の踊りを見せてくれます。




    image Termes de Caracalla (Terme di Caracalla) / Foto C.M. Falsini